岡本喜八監督 ここ最近、海外の映画祭は一種の"日本映画ブーム"の様相を呈していますが、その中にあって、新作のみならず、未知の日本の映画作家を紹介しようという試み(例:昨年のロッテルダム映画祭の深作欣二特集)が起こっています。実際、日本には国内においては巨匠として尊敬を集めていながら、意外にも海外ではほとんど知られていない映画作家が多くいます。東京フィルメックスでは、今年、3年ぶりの新作『助太刀屋助六』を完成させ、今後の一層の活躍が期待される岡本喜八監督にスポットを当て、東宝株式会社及び国際交流基金のご協力により、1960年代の傑作3作品を35mm英語字幕版で上映します。この3作品は岡本監督の膨大なフィルモグラフィーのほんの一部に過ぎませんが、この上映が海外における岡本監督の評価を高める一つのきっかけとなれば幸いです。

江分利満氏の優雅な生活 / The Elegant Life of Mr. Everyman 江分利満氏の優雅な生活 / The Elegant Life of Mr. Everyman
日本 / 1963年 / 102分 / モノクロ
主演:小林桂樹、新珠三千代、東野英治郎、横山道代
解説:山口瞳の同名小説を原作に、自分自身をモデルにした小説を出版することになった平凡なサラリーマンを描く。細かいカットの積み重ねやアニメの使用など、斬新な手法に溢れた岡本喜八の代表作の一つ。
上映日時 11月21日(水) 21:15開映(シネ・ラ・セット)


血と砂 / Fort Graveyard 血と砂 / Fort Graveyard
日本 / 1965年 / 132分 / モノクロ
主演:三船敏郎、団令子、佐藤允、伊藤雄之助
解説:第二次大戦の中国戦線を舞台に、中国軍によって全滅した陣地の奪回を命じられた曹長と少年軍楽隊を描く作品。 前半のコミカルな展開と、ラストに訪れる壮絶な戦闘とが絶妙なコントラストを成す戦争映画の傑作。
上映日時 11月23日(祝) 21:15開映(シネ・ラ・セット)


殺人狂時代 / Killer's Age 殺人狂時代 / Killer's Age
日本 / 1967年 / 99分 / モノクロ
主演:仲代達矢、団令子、天本英世、砂塚秀夫
解説:「大日本人口調節審議会」なる組織から次々と派遣される殺し屋たちと対決する大学教授を主人公とするブラック・コメディ。 岡本喜八作品の常連俳優、天本英世が組織の首領の役を怪演。
上映日時 11月22日(木) 21:30開映(シネ・ラ・セット)


※尚、東京フィルメックスでは岡本喜八監督の最新作「助太刀屋助六」を特別試写として上映します。
☆特別試写
助太刀屋助六 / Vengeance Is Such A Great Business
助太刀屋助六 / Vengeance Is Such A Great Business 日本 / 2001年 / 88 分 / カラー
巨匠、岡本喜八の久々の監督作品。 故郷に戻り、実の父親の死を知った"助太刀屋"助六が、単身で父の敵討ちに乗り出すプロセスが山下洋輔のジャズをバックにコミカルに描かれる痛快時代劇。
真田広之、鈴木京香、岸部一徳、仲代達矢らが好演。


岡本監督より東京フィルメックスへ寄せられたメッセージ
「ただただ感謝」

成瀬巳喜男さんが語ってくれた言葉を思い出します。
「私自身はいつの時代も変わらない。ただ、時代の波が私に合った時に、私の作品が光を受けることがあるだけだ。だから喜八ちゃんは喜八ちゃんであり続けなさい。」
私はこの言葉を心に刻んで、いつも変わらぬ姿勢で映画を作ってきました。今回「東京フィルメックス」で若いスタッフたちが、私の映画をとりあげてくれたことにただただ感謝。


※諸事情により、変更等ある場合がございますのでご了承ください。